中世和歌とその時代
谷 知子
A5判 496頁 13,000円 2004年10月発行 ISBN:4-305-70275-4
《目次》
序章 中世和歌とその時代
第一章 九条家と和歌
第一節 九条家と法性寺──忠通から良経へ──
第二節 文治六年任子入内屏風と和歌
第三節 九条家の家記と定家の歌学
第四節 九条家の舎利講と和歌
第五節 大懴法院の舎利報恩会と和歌
第六節 十如是の和歌について──九条家の舎利講を舞台として──
第七節 「九条兼実仏舎利奉納願文」をめぐって
第八節 建久六年伊勢公卿勅使について──九条家と東大寺供養──
第二章 藤原良経と和歌
第一節 「治承題百首」「南海漁夫百首」の世界──『新古今集』巻頭歌の生成──
第二節 良経と「草の原」
第三節 良経の『千五百番歌合』雑十首を読む──和漢の述懐──
第四節 良経の「隠遁」志向
第三章 歌ことばと中世の風景
第一節 「たのし」の景──寿ぎの歌ことば──
第二節 「諸人」の景──『六百番歌合』「元日宴」を起点として──
第三節 『六百番歌合』の歌ことば──新古今前夜から京極派へ──
第四節 「消失」の景──イメージの重層法の形成──
第四章 中世和歌と仏教
第一節 行尊の初度大峰修行──泊の名を詠むということ──
第二節 西行・寂然・慈円・良経の六道の歌を読む
第三節 中世和歌に託されたもの──末法辺土思想の克服──
第五章 建礼門院右京大夫とその周辺
第一節 建礼門院右京大夫伝
第二節 『建礼門院右大夫集』六一〜六四番の主題
第三節 『建礼門院右京大夫集』と『源氏物語』
第四節 『建礼門院右大夫集』の成立と構造
第五節 『艶詞』試論
初出一覧
あとがき
索引
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